生きのびるために

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原題:The Breadwinner
製作国:カナダ・アイルランドルクセンブルク(2017年)
日本公開日:2017年6月1日
監督:ノラ・トゥーミー

Netflixで『生きのびるために』鑑賞。昨年、世界のアニメ映画祭で『この世界の片隅に』他を抑えて各賞を受賞したというインディーズ映画だけど、まー重すぎて朝から観るような話じゃなかった。

タリバン政権下のアフガニスタンの日常は、現代日本に住む身として「フィクション」としか思えないほど悲惨だけど、生きる希望となるのもまた「空想」の力だったり、そうした出来事や伝統を「物語」として語り継ぐことの重要性を「アニメ」(原作は児童書)で伝えるという、様々な「フィクション」が多重なメタ構造となってやがて現実と結びつき、最後の最後に「物語にする理由がある」というフィクションを全肯定する強烈なセリフで完落ち&感涙。暗くて地味で道徳の授業で観るような映画だけど、日本では劇場公開されずにNetflixでリリースというのも寂しい話ですが、フリックスフリークスの皆さんは観られてラッキーですネ(落ち込むけど)。